谷山浩子さんの病状について
初版:2020年 9月22日
改定:2021年 6月4日
谷山浩子さんが2020年9月12日「乳がん」であることを公表しました。このため、2020年度のコンサートはすべてキャンセルとなり、治療に専念されています。
ここでは、ファンクラブ会報掲載の情報から、病状について考えます。(医学的見地には基づきますが、一般的情報からの推測です。)
- 「病名」
- 乳がん
- 「ステージ」(がんの進行具合を示す数値)
- ステージ2以降
ステージと、それぞれの状態については済生会横浜市南部病院の「乳がん」に関するページが参考になります。
- 「種類」
- HER2陽性
この型のがんについては、第40回OMCE 乳がん(HER2陽性乳がん)セミナーレポートに詳しく載っています。
「HER2陽性乳がんは、昔は進行が早く転移しやすいというイメージでした。しかし、近年様々な治療薬が開発され、治療成績が劇的に向上し、再発率も下がりました。」との記載があります。
- 「治療方針」
- 9月の時点では、「6か月間の抗がん剤治療の後に手術」と掲載されています。「ホルモン剤は使用されない」とのことです。(なので、「ホルモン受容体陰性」と考えられます。)
先ほどの第40回OMCE 乳がん(HER2陽性乳がん)セミナーレポートによれば、米国がん治療学会(ASCO)でガイドラインが作成(2018年改訂)されており、さらに治験も行われているとのことです。
- 「抗がん剤治療」
- 「抗がん剤」は、基本的には点滴で投入します。今回の型のがんでは、「ハーセプチン」、「カドサイラ」という薬を使用されることが考えられます。
抗がん剤は、ほとんどの場合、副作用があります。下記のリンクをご覧ください。(いずれも日経メディカル。画面が出たら、「副作用」というボタンを押してください。)
- 「分子標的療法」
- 近年、非常に注目されており、このための薬も多く開発されています。
「分子標的療法」とは「増殖する原因となる分子(物質)を標的にした治療」です。浩子さんの場合「HER2陽性」ですので、乳がんの「がん細胞を増殖させる物質を阻害する」のが目的の「抗HER2療法」を取り入れたことになると思います。
なおこの治療、初回約20万円、2回目以降も10万円から15万円程度かかります。
- 「予後」
- 上にも書いたとおり、以前に比べると劇的によくなっているという記事が多いです。
転移の有無が大きな分かれ目、というところです。
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